2018年12月21日

第4回 判決



第4回 判決です。
裁判長が被告人を証言台に促しました

『えー、これから判決を言い渡す。』

この裁判長、『えー』  から始まります。
中年男性にしては高い声。甲高い方かな
話しがズレましたが本題に




主文 懲役10年 罰金500万 押収した覚醒剤は没収(そりゃそうだ)


理由として
  • 取り扱った覚醒剤の量が多い
  • 覚醒剤の製造は確認できないが精製していた事実がある
  •  覚醒剤の受け取り目的で来日したか定かではない
  • 受け取った時点で告発していない
  • 自白し取り調べも素直に応じている
  • FBIとDEAの捜査に協力すると言っている
  • 出所後、受け入れ先があること

懲役10年ってながーーーーーいってこともショックだけど
弁護側の最終弁論にあった被告人を後押しする文言が見受けられなかった
世の中そう甘くはないし、
そこそこキビシい場所じゃないきゃいけないし、 

わかっちゃいるけど!わかっちゃいるけど!!

だって裁判ちょー!
あそこでうんうんって頷いてたぢゃないかぁぁぁああ

(一旦、落ち着こうか私) 


 で?結論として
検察側の主張がほぼ通ったってことでおk? 

�実質、15分弱の判決言い渡しでした。

ヒゲ弁護士は両手を顔の前で合わせてじっと判決文を聞いてました。

宮川検事(仮)はひたすらメモってました。予想範囲の判決だった様にも取れました。


10年か…。


次回は感想です。


 


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2018年12月20日

第3回 審理 2/2

昨日の続きです


第3回 審理は残すのは検察側および弁護側の言い分です

検察側の論告求刑です
もちろん宮川検事(仮)さんの出番です(笑)
キャーッ パチパチ👏…地味にファンになってました
で、検察側の主張は…

求刑 12年
罰金 500万円

理由として
  • 大量の覚醒剤が送られたにも関わらず指示役の言いなりになって小分け作業を行った
  • 某ホテルの1室で覚醒剤の製造作業を手伝った(弁護側は精製と主張)
  • 悪事をしておきながら遊びに行くなどして悪びれることなかった
  • 覚醒剤を受け取る名目で来日したのは明らかであり計画的
判例を考慮し、今回押収された覚醒剤の量を鑑みると上記の求刑が妥当である

ざっくりとした内容ですがこんな感じでした。

覚醒剤って罪が重いってなんとなーく理解してましたが求刑12年とはたまげました(汗)




次に弁護側の最終弁論です
ここで初登場!ヒゲ無し弁護人の登場です!

  • 被告人は来日理由として車の部品を受け取るという名目であり覚醒剤とは知らなかった
  • 逃げ出せば危害を加えられるかもしれないという恐怖から従うしかなかった
  • だから本人の意思ではない
  • 新たに覚醒剤を生産したわけではない
  • 組織内部の人員ではなく末端人員であったのは明白
  • 米国のFBIやDEAの捜査に協力すると言っている
  • 素直に自白している
  • 末端人員を刑務所に入れたところで意味がない
  • 刑期を終えても迎え入れる家族がいるので厚生する環境は整っている
『被告人にはやり直せる年齢であるため判決文にはこれからの未来に背中を押してあげる判決文を望みます』
上記を考慮して7年程の刑期が妥当である

泣いてしまいましたよ。
そこでまた裁判長がうんうんと頷くんですよ。

裁判って『ひと』なんだなぁって
分厚い六法全書でしたっけ?あれ、無機質じゃないですか。
それを扱うのはココロを持つ『ひと』なんだなって
法曹界、誤解してました(すんません)

胸熱ってこーゆーこと言うんですかね(違う)


これは最後の判決まで聴かなきゃいけないなと
上記を踏まえて裁判員および裁判官がどう判決を出すのか興味沸いてきました
(幸い、ニートなう♡)


そして弁護側は2名居ましたが、それぞれ役割があるようでした
ヒゲあり弁護人:物事をズバッというタイプ
ヒゲなし弁護人:物腰柔らかタイプ

状況に応じる弁護側の作戦なんでしょうね

そして最後に裁判長から被告人へ弁論(?)みたいな機会が与えられました

被告人曰く......

自分には断るという勇気がなかった。荷物が届いてからも逃げ出すチャンスがあったけど弱い自分がいたので言われるがままに事を犯してしまった。日本に迷惑をかけた。申し訳ない。これから罪を償って正しい道を歩んでいきたい


うーん、せつないなー。



次回は判決です。

 


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2018年12月19日

第3回 審理 1/2

さて、次の日に行われた第3回審理です

この日は 裁判官側の質問、証人質問、検察側および弁護側の論告求刑と最終弁論です。
検察側の求刑も述べられます。

順序として
  1. 裁判員を含む裁判官側の質問
  2. 証人質問
  3. 検察側の論告求刑
  4. 弁護側の最終弁論
裁判員を含む裁判官側の質問の前に、質問の確認のため一旦、休廷となりました。
裁判長の質問はなく、裁判官2名と裁判員数名の質問でした。

質問内容ですか?

裁判員の質問は取るに足らない内容でした
事件の核心を突くわけでもなく検察・弁護側が取りこぼした質問でもなく
ホントにどーでもいい質問でした(コラ)
 

さて、気を取り直して証人質問です
直接、事件に関わった人物ではなく被告人のお母様と妹さんが証人として招集されました。

まず被告人のお母様が証言台に立たれました

まずはヒゲ弁護人が質問します
  • 仕事紹介した人物のお友達をご存知だったか
  • 日本へ行くことは知っていたか
  • 日本での仕事は知っていたか
......etc

息子(被告人)は優しくて他人に頼まれたら断れない優しい子でした...と
事件を知らされて来日し、押収された覚醒剤の量を見せられて息子が起こした事の大きさを実感した...
日本の皆様に迷惑をかけて申し訳ない

.涙腺が緩んできました
異国の地で犯してしまった息子を思う気持ちがたどたどしい英語からでも十分伝わってきました

そこでヒゲ弁護人が問います
『被告人は長い間刑務所に入る事になり、その後米国へ送還されますがどう迎えますか』と
そこで私の涙腺はさらにググッと緩みます 
お母様は答えます『温かく迎え、厚生し自立するまで見守っていきます』

止まれ!止まれ!!私の鼻水!!!
涙は流してもいいけど鼻水は止まってくれっ!
静かな法廷内で鼻を啜る音が響いてはいけないと思ってグッと堪えますが出るものは出てしまいます
ええ、啜り音を止める事はできませんでした(反省)

そっかー、弁護側も実刑は避けられないと踏んでるんだなぁと
そこではじめて弁護側の意図を察したわけです


次に宮川検事(仮)が大体、同じような質問したので割愛します(笑)


妹さんへの質問も同じ様でした




検察側および弁護側の言い分は次の更新にします



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2018年12月18日

第2回 審理

はじめて裁判所に行って傍聴してきました
感想はそのうちに...

さて裁判の内容は『覚醒剤取締法違反 関税法違反』の裁判員裁判でした。
詳しい件名などは伏せときます。

判決日を含めて4回。
そのうち傍聴したのは2回・3回・4回(判決)

いやー全部行っとけばよかった(泣)

内容に入る前にちょっと裁判の予備情報を

被告人:米国国籍の20代〜30代男性(日本語ワカラナーイ)
弁護人:ガタイのデカい男性二人(ヒゲ有りとヒゲ無し)
検察人:男性2名。(お祭り漢そっくりさん・普通)
裁判官:裁判長;40代〜50代男性 裁判官:左・30代男性 右・30代女性
裁判員:8名(たぶん)

やらかした事:友達に紹介された人物から来日して荷物を受け取るお仕事を貰ったけど、海外から送られてきた荷物の中身が覚醒剤数キロだった。プラス、汚れた覚醒剤を精製するのをお手伝いしちゃった。

焦点:①送られてくる荷物の内容をあらかじめ知っていたか
   ②組織的な行為だったか

焦点ですが細かい事言えばたくさんあるので割愛しときます。

さて、ぼちぼち本題に

2回目の審理は検察の被告人質問でした。
お祭り漢...宮川検事(仮)とお呼びしときましょうか(いいのか?)
その宮川検事(仮)がお一人で質問しました。

上記にもあるように被告人は日本語通じませんので間に通訳が入ります。

翻訳にあるあるなんですが一番困るのが

『ニュアンスの違い』

質問が続くにつれて検察側の質問が被告人の返答の一語一句の単語の質問を繰り返し始めます。

傍聴してた私も閉塞感漂った雰囲気にちょっとダレてきました(オイ)

検察側の立場からして仕方ないことなんですかねー、あーゆーツッコミは。
例えば被告人が答えた文の中に『シリアス』って単語があったんですよ、
それを通訳が『真面目』と通訳したら
検察側が『なにを真面目に取り組んだんですか?』と。

でも次の瞬間、弁護側がかっこ良かった!
立ち上がったヒゲの弁護人『深刻な状況だったという意味でしょう。シリアスを真面目と解釈てしまっただけの話でそーゆーところを聞いていったら審理が進まない!』と

裁判長も弁護側の発言を受けて無言でウンウンとうなずいてました。
裁判長『検察は質問の内容を〜〜〜(忘れました、すんません)』
質問を変えてくださいとかなんとかだったかな?

そんな宮川検事(仮)はヒゲの弁護人と裁判長の発言を受けて苦笑い
質問の方向性がズレてたことを思い直したような笑いにもとれました

被告人が逮捕直後の警察での聴取で調書に間違いないとのサインをする質問では

宮川検事(仮)『調書の内容と昨日今日の裁判における発言には食い違いがあるのに調書を見ないでサインしたのか』との質問に通訳が入る前にヒゲの弁護人が
『見たってわかる訳ないでしょう(日本語皆無なんだから)』と、辻褄のあわないところを鋭く突くところは『おぬし、やるのぅ』(失礼)とココロの中で拍手してました。

そう、私はいつのまにか被告人びいきになってました(いえーい)

被告人はというと検察側を一切観る事無く俯き加減で質問に素直に答えてるようでした


2回目の審理は検察側の質問で終わって、
3回目は残りの検察側の質問と被告人ご家族の質問ということで休憩を含めて5時間の審理が終わりました。












 

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